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【上場前後に必要性高まる経理人材活用の実態とは】経理人材の採用、半数以上が「育成時間」に課題あり

2022/06/10

Hajimariが提供する成長企業とハイスキル経理財務人材のマッチングサービス「ファイナンスプロパートナーズ」は、直近5年以内にグロース市場にIPOした、もしくは上場準備企業(上場予定2年前以内*N-3)の経営者・人事担当者100名に対し、IPO企業の経理の実態調査を実施いたしました。

■調査概要
調査概要:IPO企業の経理の実態調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2022年5月31日〜同年6月1日
有効回答:直近5年以内にグロース市場にIPOした、もしくは上場準備企業(上場予定2年前以内*N-3)の経営者・人事担当者100名
≪利用条件≫
1 情報の出典元として「ファイナンスプロパートナーズ」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://crowd.itpropartners.com/lp/finance06

■IPO企業の経理人材、約3人に1人が「20人以上」と回答
「Q1.あなたのお勤め先における経理人材の人数を教えてください。」(n=100)と質問したところ、「2~5人」が22.0%、「31人以上」が22.0%という回答となりました。

・0人:2.0%
・1人:4.0%
・2~5人:22.0%
・6~10人:21.0%
・11~20人:17.0%
・21~30人:12.0%
・31人以上:22.0%

■85.0%が、経理人材の育成は大変と回答
「Q2.自社の経理人材の育成は大変だと思いますか。」(n=100)と質問したところ、「非常にそう思う」が47.0%、「ややそう思う」が38.0%という回答となりました。

・非常にそう思う:47.0%
・ややそう思う:38.0%
・あまりそう思わない:13.0%
・全くそう思わない:1.0%
・わからない/答えられない:1.0%

■経理人材採用における課題、「多忙で人材育成の時間が確保できない」が51.0%で最多
「Q3.あなたのお勤め先における経理人材採用における悩み・課題を教えてください。(複数回答)」(n=100)と質問したところ、「多忙で人材育成の時間が確保できない」が51.0%、「自社にマッチする採用方法がわからない」が45.0%、「自社が求める人材像がわからない」が39.0%という回答となりました。

・多忙で人材育成の時間が確保できない:51.0%
・自社にマッチする採用方法がわからない:45.0%
・自社が求める人材像がわからない:39.0%
・離職率が高い:34.0%
・スキルの高い人材が見つからない:27.0%
・評価制度・方法が定着しない:26.0%
・その他:4.0%
ー59歳:上司が部下の教育方法を知らない。
ー59歳:教育できる人材がいない。
・わからない/答えられない:4.0%

■経理人材採用における悩み、「スキルの見極めが難しい」や「時間をかけて教えてもすぐやめられてしまう」など
Q3で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q4.Q3以外に、あなたのお勤め先における経理人材採用における悩みがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=96)と質問したところ、「スキルの見極めが難しい」や「時間をかけて教えてもすぐやめられてしまう」など46の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>
・37歳:スキルの見極めが難しい。
・39歳:時間をかけて教えてもすぐやめられてしまう。
・46歳:人材不足なので残業が多い。
・60歳:異業種からの参入が難しい。
・47歳:優秀な人材がなかなかいない。
・47歳:今のスキルや人材で対応が出来るかわからない。
・48歳:後継人材を見つけられない。

■83.0%が、経理における業務負担増加を実感
「Q5.あなたのお勤め先では、経理における業務負担は増えていますか。」(n=100)と質問したところ、「非常に増加している」が38.0%、「やや増加している」が45.0%という回答となりました。

・非常に増加している:38.0%
・やや増加している:45.0%
・あまり増加していない:7.0%
・全く増加していない:7.0%
・わからない/答えられない:3.0%

■その理由、「事業拡大に伴いリソースが不足しているから」が66.3%で最多
Q5で「非常に増加している」「やや増加している」と回答した方に、「Q6.経理における業務負担が増えている理由を教えてください。(複数回答)」(n=83)と質問したところ、「事業拡大に伴いリソースが不足しているから」が66.3%、「事業拡大に伴い高度な会計技術が求められるから」が54.2%、「ガバナンスの観点で求められることが多くなったから」が51.8%という回答となりました。

・事業拡大に伴いリソースが不足しているから:66.3%
・事業拡大に伴い高度な会計技術が求められるから:54.2%
・ガバナンスの観点で求められることが多くなったから:51.8%
・経理部の人材の離職が多いから:30.1%
・IPOに向けて注力しているから:26.5%
・その他:1.2%
・わからない/答えられない:0.0%

■約6割から、繁忙期は通常時より「50時間以上」残業増加の声
Q5で「非常に増加している」「やや増加している」と回答した方に、「Q7.繁忙期において、通常時と比較してどの程度残業時間が増加していますか。」(n=83)と質問したところ、「60~70時間未満」が16.9%、「50~60時間未満」が16.9%という回答となりました。

・80時間以上:13.4%
・70~80時間未満:9.6%
・60~70時間未満:16.9%
・50~60時間未満:16.9%
・45~50時間未満:10.8%
・40~45時間未満:14.5%
・30~40時間未満:6.0%
・20~30時間未満:8.4%
・10~20時間未満:1.2%
・1~10時間未満:2.4%
・答えられない:0.0%

■8割以上が、経理人材の業務委託を活用
「Q8.あなたのお勤め先は、経理人材の業務委託を活用していますか。」(n=100)と質問したところ、「非常に活用している」が44.0%、「やや活用している」が38.0%という回答となりました。

・非常に活用している:44.0%
・やや活用している:38.0%
・活用していない:16.0%
・わからない/答えられない:2.0%

■81.0%が、経理人材に特化した業務委託に意欲
「Q9.経理人材に特化した業務委託を今後活用していきたいと思いますか。」(n=100)と質問したところ、「非常にそう思う」が41.0%、「ややそう思う」が40.0%という回答となりました。

・非常にそう思う:41.0%
・ややそう思う:40.0%
・あまりそう思わない:14.0%
・全くそう思わない:4.0%
・わからない/答えられない:1.0%

■まとめ
今回は、直近5年以内にグロース市場にIPOした、もしくは上場準備企業(上場予定2年前以内*N-3)の経営者・人事担当者100名に対し、IPO企業の経理の実態調査を実施しました。

まず、IPO企業の経理人材の人数を伺うと、「2~5人」「31人以上」がそれぞれ22.0%で最多の結果となり、約3人に1人が「20人以上」と回答しました。また、85.0%が経理人材の育成は大変だと実感しており、課題として「多忙で人材育成の時間が確保できない」が51.0%で最多、次いで「自社にマッチする採用方法がわからない」が45.0%が挙がりました。
他にも「スキルの見極めが難しい」や「時間をかけて教えてもすぐやめられてしまう」などの悩みの声も挙がりました。

次に83.0%が、経理における業務負担増加を実感していることが分かりました。理由として66.3%が「事業拡大に伴いリソースが不足しているから」と回答しました。
尚、繁忙期において、約6割から通常時より「50時間以上」の残業時間が増加している実態が明らかになりました。

また、経理人材の業務委託について伺うと、8割以上が活用しており、経理人材に特化した業務委託に関して、81.0%が活用に意欲を見せました。

最後に、今回の調査では、事業拡大が急速に進むIPO企業において、経理人材の課題が浮き彫りとなりました。
経理の通常時と繁忙期との差が大きく開いており、通常時に合わせた人数を雇う企業と繁忙期に合わせた人数を雇う企業の2極化していることが分かりました。

また、人材の育成や採用業務にあまり時間を割けない一方で、自社が必要としている人材・スキルの見極めが難しく時間が取られてしまう実態もあり、経理業務において自社正社員を増やすより業務委託を活用している企業が増えてきていますが、専門性が高い業務においては即戦力として頼れるかは人材によってバラつきがあるようです。
IPO企業や上場準備企業にこそ、より手間を減らし繫忙期のとの差をカバーする専門性の高い経理人材に特化した業務委託は求められているサービスと言えるのではないでしょうか。

■『ファイナンスプロパートナーズ』とは

ファイナンスプロパートナーズは、「経理財務の即戦力人材」を「業務委託」にてご紹介するサービスです。
「経理人材の退職により、即戦力のリソースが足りない」
「IPO直前期で、IPO準備業務のリソースが足りない」
「開示資料作成にあたって、社内にノウハウがない」
「管理部門立上げ経験ありのCFO人材に、管理部門を立ち上げてほしい」
「エクイティ・ファイナンス時に、VCとの交渉に同席してほしい」
このようなニーズに対して、上記の課題を解決できる「経理財務の即戦力人材」を紹介しております。