株式会社SODA
フリーランス活用で実現した管理部門の少数精鋭化
2024/05/22
株式会社SODAは、利用者数No.1の真贋鑑定付きファッション・コレクティブル マーケットプレイス「SNKRDUNK(以下、スニダン)」を運営しています。創業6年目で月間利用者数は600万人を超えており、目覚ましい成長を遂げている企業です。
この急成長を支えるのが、変化に強いバックオフィス体制を構築した経営管理部門 執行役員 CAO 青田 光太郎さんです。従来の組織では実現できなかった効率化と専門性の高いチーム体制を築くために、フリーランスの活用を決断しました。
今回は、青田さんがフリーランス活用を選択した理由やフリーランス活用によってどのような成果を上げてきたのかについて詳しく伺いました。
貴社のビジネスモデルを教えてください
当社は、国内利用者数No.1の真贋鑑定付きファッション・コレクティブル マーケットプレイス「スニダン」を運営しています。
このアプリの最大の特徴は、取引される全ての商品に対して私たちが「真贋鑑定」を実施することです。これにより、模倣品の流通を防ぎ、お客様が安心して取引できる環境を提供しています。
取引のプロセスは非常にシンプルです。出品者は商品情報と価格を登録し、取引が成立すると、商品をスニダンに送るだけ。その後、商品は私たちの倉庫、いわゆる「スニダンベース」を経由し、厳しい真贋鑑定を経た後に、購入者のもとへ発送されます。
また、私たちは海外展開にも力を入れています。特にAPACを中心にグローバルネットワークを拡充していて、オンラインだけでなく、ポップアップストアや実店舗での展開も積極的に行っています。
どのような課題があったのでしょうか?
人手不足とコスト両立という課題を抱えていました。
当時、経理担当は私を含めて2人しかおらず、事業の急成長に伴う膨大な業務量に追いつくのが精一杯の状況でした。企業が成長すると、管理会計の要求も複雑になるものです。
ただ、当社の方針としては、人員計画や採用計画は事業拡大に重点を置いており、管理部門では少数精鋭での成果の最大化が求められていました。
なぜフリーランス活用という手段を選択したのですか?
フリーランスを活用した理由は大きく3つあります。
まず、人手不足の解消です。経理業務は専門性が求められるので、適切な人材をすぐに見つけるのは難しいです。フリーランスを活用すると、必要なスキルを持った人材を迅速に確保できると考えました。
次に、コスト両立です。フリーランスは、社会保険や福利厚生費が発生しないため、全体的な人件費を抑えることに繋がります。
そして最後に、スキルや専門性の高さです。経理で活躍するフリーランスの方は、高いスキルや豊富な経験を持っていることが多く、一人で複数の業務を効率的にこなせます。
これらの理由から、フリーランスの活用を決めました。
Hajimariへどのような人材をオファーしたのでしょうか?
Financeプロパートナーズを通じて、経理財務とIPO準備企業での経験を持つ公認会計士の方をお願いしました。
当社は将来的にIPOを目指しているため、IPOに向けた財務戦略の策定や体制整備を効率的に進めるために、公認会計士との早期連携が不可欠でした。
Hajimariさんは、私たちのニーズを理解し、高い要件を満たす人材を紹介してくれました。そこで出会えたのが、監査法人での監査やアドバイザリー業務、IPO準備に関わる幅広い経験を持つ公認会計士、M.Iさんです。
M.Iさんの経験は、当社の求めていたスキルと合致していました。
株式会社SODAへ参画したフリーランス
M.Iさん
38歳
監査法人でアドバイザリー業務を経験後、DXコンサルティング企業でIPO直前々期「N-2期」を担当し、独立。
三菱UFJ銀行で連結決算業務、株式会社インテリジェンスで管理会計業務などを経験した後、会計士資格を取得。監査法人にて監査及びアドバイザー業務に従事し、直近は株式会社Arentにて直前々期(N-2期)を担当。管理部体制の構築、開示業務、情報セキュリティ関連など幅広い経験を積み、現在はフリーランスとして企業の成長を支援している。
M.Iさんにはどのようなポジションで入ってもらいましたか?
M.Iさんには、Corporateチームのメンバーとして月次決算業務の一部を担当してもらっています。
さらに、公認会計士としての専門知識を活かし、外部アドバイザーとしても活躍してもらっています。
具体的には、任意監査の際の業務マニュアルの整備、内部統制の確立、会計処理の適正化、さらには書類の不備チェックなど、企業にとってリスクとなる可能性のある領域をM.Iさんに任せています。
M.Iさんの経験と専門性は、こうした重要な業務に大きな貢献をしてくれています。
参画されたM.Iさんはどんな方でしたか?
端的に言うと、強い当事者意識と経営視点、そして柔軟性を持っている方です。
通常、公認会計士は専門知識に基づく判断がメインとなるため、少々堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、M.Iさんは違います。
M.Iさんは客観的な意見を提供するだけでなく、当社のビジネスモデルや状況を熟知した上で、柔軟に提案を行ってくれます。
このようなアプローチは、当社に非常に合っていると感じています。
どのように課題解決を進めてもらったのでしょうか?
自身の専門領域を超えて、どのような課題にも積極的に取り組み、粘り強く解決へと導いてくれています。
特筆すべきは、リモートワークが主流だったにもかかわらず、当社のビジネスモデルやサービスのオペレーションを深く理解するために、自ら足を運んで豊洲の倉庫を訪問したことです。
こちらから依頼したわけではないのに、自主的に行動してくれたんです。M.Iさんは、理解が不足していると感じたら、自分から積極的に動いて課題を解決しようとする姿勢を持っています。
フリーランスの方が参画した成果はどうでしたか?
M.Iさんは、公認会計士としての経験、そしてコンサルタントとしてのIPO経験を存分に活かし、一人で3〜4人分の働きをしてくれています。
具体的な成果としては、月次決算業務の一部を任せたことで、業務の負担が大幅に軽減され、人手不足の問題も解消されました。また、IPO準備において論点になりうる潜在的な課題やリスクの早期発見が可能になりました。
通常、公認会計士は経営のブレーキ役を果たすことが多いのですが、M.Iさんはそれだけに留まらず、ボトルネックとなる部分や改善が必要な箇所を具体的に指摘し、必要な資料作成なども行って、業務パフォーマンスの向上にも大きく貢献してくれています。
プロパートナーズを活用してみていかがでしたか?
プロパートナーズを利用して、本当に満足しています。特に人材確保のスピードと、人選の的確さには驚きました。
通常、正社員や契約社員の採用には数ヶ月かかることが多いのですが、Hajimariさんはわずか2週間で最適な人材を見つけ、提案してくれました。
特にマンパワー不足解消とコスト削減に関して、完璧に理解してくれていました。そのおかげで、私たちは非常に効率的に人材を確保できたと思います。
今後もM.IさんやHajimariさんと共に、事業成長を加速していきたいと考えています。
フリーランス活用のコツはありますか?
一番大切なのは、フリーランスの方々がスムーズに業務を行えるよう、事前に受け入れ体制を整えることです。
まず、企業側で依頼する仕事内容をはっきりさせるために、業務を明確に切り分ける必要があります。そして、フリーランスからどのようなアウトプットを期待しているのかを確認し、お互いの期待値を合わせることが重要だと思います。
失敗するケースでは、業務の切り分けが不十分であったり、コミュニケーションが不足していたりすることが多いのではないでしょうか。これらを適切に管理することが、フリーランス活用の成功につながると思います。
フリーランス人材の選定ポイントを教えてください
主に3つのポイントを重視しています。
最初はカルチャーフィットですね。特にスタートアップのような急速に変化する市場環境においては、臨機応変に対応できる柔軟性を持った人材が必要です。朝と夜で状況がガラリと変わることもありますから、そのような環境に適応できる人が理想です。
次に、スピード感を持っているかどうかも重要です。これは、単に早く仕事をするだけではなく、必要なときには迅速に撤退する判断力や行動力を意味します。このスピード感は、常に環境の変化に敏感であることを示しています。
最後に、自社サービスや商材への興味も大切です。興味・関心があることで、主体的且つ、業務領域を超えた積極的なアプローチをしていただけると思います。
このような特徴を持つフリーランス人材は、どんな会社でも活躍が期待できると考えています。
株式会社SODAにとってフリーランス活用という手段とは?
フリーランスの活用は、私たちにとって会社の課題を迅速に解決するための重要な手段です。
時間は誰にとっても限られていますから、事業の成否に直結する重要な課題を早急に解決できるかが鍵を握っています。フリーランスを活用することで、これらの課題を迅速かつ効率的に解決できるのではないでしょうか。
確かにコストはかかりますが、課題解決の可能性を考えれば、企業にとっては非常にプラスになります。特に、事業の進展に欠かせない課題解決には、フリーランスの活用が効果的なケースも多いと思います。
まだフリーランスの活用を踏み切れていない企業には、気軽にフリーランス人材と面談をすることをお勧めしたいです。