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    U S E R ' S   V O I C E U S E R ' S   V O I C E

    お客様の事例・インタビュー

    2025.12.01

    TRUSTART株式会社

    エンジニア離職で停滞した開発が再始動。フリーランスPM活用が内製化を後押しした実例

    不動産の現場に眠るアナログ情報をデジタル化し、誰もが扱えるデータへと変換してきたTRUSTART株式会社さま。創業後にPMFを獲得し、スピンアウトを経て、プロダクト開発の体制強化を進めていました。

    その矢先、内製化の途中でエンジニアの離職が続き、開発マネジメントが一部の担当者に集中。成長期にあるにもかかわらず推進役が不足し、開発が滞り始めていました。この状況を打開するために迎え入れたのが、フリーランスのプロダクトマネージャーです。

    短期間で立ち上がったフリーランスPMが、どのように開発の立て直しと内製化の前進を支えたのか。プロダクトオペレーション部 部長の神野さま、人事総務部マネージャーの吉田さまに伺いました。

    フリーランス活用を選択した背景について

    貴社のビジネスモデルを教えてください

    吉田さま:当社は、代表の大江が三菱UFJ信託銀行の在籍時に自ら立ち上げた出向起業制度を活用し、2020年に創業しました。創業の背景には、不動産業界が抱える構造的な課題があります。

    不動産には膨大な情報が存在するものの、多くが紙や窓口に依存しており、いまだアナログな運用が続いています。こうした非対称性を技術で解消したいという思いから、情報のデジタル化・構造化・集約に取り組んできました。

    創業から約2年でPMFを達成し、2022年にスピンアウトしました。2023年からは本格的な採用を開始し、現在は正社員約40名の組織へと拡大しています。

    さらに、2023年にローンチした「R.E.DATA Plus」は、物件情報や登記情報を横断的に取得できる不動産ビッグデータSaaSとして、当社の中核を担うプロダクトです。

    どのような課題があったのですか?

    神野さま:独立後の方針として「開発は正社員中心で内製化する」という方向で動いていましたが、採用したエンジニアが数か月で離職するケースが続き、気づけば開発マネジメントを担うのが私だけという状況になっていました。

    要件定義からレビュー、優先順位の整理、エンジニアのフォローまですべて一人で担う体制では、どうしても開発が滞ります。プロダクトを進めたいのに、組織が追いついていかない。

    このままでは開発スピードが確実に落ちてしまうという危機感があり、早急に推進役を補強する必要がありました。

    なぜフリーランス活用という手段を選択したのですか?

    神野さま:正社員採用も並行して進めていましたが、入社までに2〜3か月はかかります。当時はプロダクトの成長スピードが上がっていた時期で、その期間を待つ余裕がありませんでした。

    加えて、開発マネジメントが一時的に私に集中していた状況もあり、早期に立ち上がり、現場を支えていただける方が必要でした。そうした事情から、短期間で参画し、実務へすぐに入れる業務委託が最も現実的な選択肢だと判断しました。

    Hajimariへどのような人材をオファーしたのですか?

    神野さま:エンジニアとしてのバックグラウンドがあり、インフラを含めた技術の理解があること。そのうえで、PMとしてプロジェクト全体を俯瞰し、進行管理まで担える方を求めていました。不動産データは大量かつ高トラフィックになるケースも多いため、規模の大きなシステムに携わった経験があると理想的だと考えていました。

    要件整理からレビュー、日々のコミュニケーションまで幅広く担えることも重要な条件でした。こうした要件を踏まえると、当社の状況に合う方をご紹介いただける見込みがあると判断し、Hajimariさんへ相談を進めました。

    最終的にご紹介いただいたT.Tさんは、スキルセットだけでなく、対話の中でも当社の課題を的確に捉えてくださり、この方なら安心して任せられると感じました。

    TRUSTART株式会社さまへ参画したフリーランス

    T.Tさん
    経歴非公開

    フリーランス活用の成果について

    T.Tさんにはどのようなポジションで入ってもらいましたか?

    神野さま:プロダクトマネージャーとして入ってもらいました。当時の開発チームは業務委託メンバーが中心で、要件整理や進行管理を担う“中核人材”が不足していたため、そのポジションを担っていただく形です。社内の状況を素早く理解し、業務委託メンバーともスムーズに連携しながらプロジェクトを動かしていただきました。

    T.Tさんはどんな方でしたか?

    神野さま:非常にレスポンスが速く、こちらが依頼する前に「次に必要なこと」を確認し、事前に動いてくれる方でした。技術的な知識も深く、レビューの精度も高いため、エンジニアとのコミュニケーションも滑らかでしたね。

    内製化の方針に伴い、稼働時間の調整をお願いした時期もありましたが、限られた時間の中でも正確に役割を果たしてくださる方です。状況に応じて動き方を変えながらも成果を出せる柔軟さがあり、当社の開発を安心して任せられました。

    T.Tさんにどのように課題解決を進めてもらいましたか?

    神野さま:まずは会議体を整備し、プランニングやタスクの優先順位づけを明確にしました。進捗が止まりやすいタスクについては、早い段階で課題を特定し、エンジニアとの対話を通じて解消していく動きを取っていただきました。

    週2回の定例ミーティングもT.Tさんが主体的に運営し、プロダクト全体の方向性と日々の開発が自然と結びつくようになりました。私自身のマネジメント負荷が大きく下がったことで、新しい施策の企画や技術検証など、これまで手を回せなかった領域に時間を使えるようになりました。

    T.Tさんが参画した成果はどうでしたか?

    神野さま:一言でいえば、開発が止まらなくなったことが最大の成果でした。業務委託中心のチームでも、適切な会議体と推進役がいれば、ここまでスムーズに進むのかと実感させられました。

    ロードマップの現実性も高まり、短期と中長期の両視点でプロダクトが進化する基盤が整いました。また、T.Tさんが日々行っていたコミュニケーションやレビューの姿勢は、ほかのメンバーにも良い影響を与え、チーム全体の自走力が高まったと感じています。

    フリーランス活用という手段について

    プロパートナーズを活用してみていかがでしたか?

    神野さま:技術的なマッチ度は非常に高く、要件整理や進行管理の部分で即戦力として動いていただける方をご紹介いただけました。

    一方で、候補者によっては参画後のコミュニケーション頻度や期限遵守にばらつきが見られることもあり、定性的な評価軸がもう少し精緻化されると、より早く最適な人材に出会えるのではないかと感じています。

    吉田さま:人事としては、候補者の紹介スピードや稼働条件、社内環境との相性まで踏まえた丁寧な情報提供に助けられました。

    面談までの流れが非常にスムーズで、採用難の状況でも適切な人材と早期に接点を持てた点は大きかったと思います。

    TRUSTART株式会社さまにとってフリーランス活用という手段とは?

    神野さま:当初は、正社員採用までの一時的なサポートという位置づけで考えていました。しかし実際にご一緒する中で、フリーランスの方々が持つ専門性や姿勢が、私たちの組織にも良い影響を与えてくれていると感じています。

    必要なタイミングで、必要な領域に経験豊富な方に関わっていただける。その柔軟さは、スピードが求められるプロダクト開発では欠かせない価値になっています。

    吉田さま:会社として成長フェーズに入ると、状況に応じて必要な力を柔軟に取り入れることが重要になります。正社員だけですべてを担おうとすると、どうしても時間がかかってしまう場面があります。

    フリーランスの方々と協働することで、事業に必要な知見や推進力をタイムリーに補えますし、結果として組織全体の成長スピードを高めてくれる存在だと感じています。

    内製化を後押しする推進力としてのフリーランス人材

    TRUSTARTさまにとって、フリーランス活用は単なるリソース補填ではありませんでした。エンジニア離職により開発マネジメントが属人化していた時期に、T.Tさんが参画したことで、プロダクトが継続的に前進する仕組みが整い、内製化の基盤が強化されました。

    開発が滞らない組織体制が整い、ロードマップの精度も向上し、エンジニアとマネジメントをつなぐ橋渡し役も明確になりました。こうした変化を短期間で実現できたのは、「必要な専門性を、必要なタイミングで迎え入れられたこと」にほかなりません。

    今後TRUSTARTさまは、不動産データの価値創出、業務代行領域の拡張、AI活用など、さらに大きな展開を見据えています。

    フリーランス活用は、組織の成長スピードを損なわずに事業を推進するための重要な選択肢であり、変化の大きい市場環境に柔軟に対応するための戦略として、今後ますます存在感を高めていくはずです。